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「参議院行政監視 委員会」 (原発事故と行政監視システムの在り方に関する件)のざっくり内容

昨日、NHKでは中継されませんでしたが
「参議院行政監視 委員会」 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査 (原発事故と行政監視システムの在り方に関する件)
という委員会がありました。インターネットでは参議院からのインターネット中継及びUSTでの中継がありました。
ここに、参考人として呼ばれたのが以下の4人です。ぼくの知る情報と共に。
・京都大学原子炉実験所助教 小出さん
 原子力研究に携わる立場から、原発は全て止めるべきだと40年に渡って主張し続けています。
・芝浦工業大学非常勤講師 後藤さん
 元々は原子力の設計に関わっていた方です。その立場から原発の危険性を訴えています。東電が情報をまだほとんど公開しない時から、今の状況をある程度予測し、警鐘を鳴らし続けてきました。
・神戸大学名誉教授 石橋さん
 地震研究をされている方です。その立場から原発、特に日本の原発の危険性を主張されています。
・ソフトバンク株式会社代表取締役社長 孫さん
 ソフトバンクの社長さんで、脱原発、自然エネルギーの主張を事故後精力的にされています。
が出席しました。
非常に長い中継でしたが、政府内の委員会にこの4人の方が「呼ばれた」という事実は大きいと思いました。アーカイブがあるのでお時間がある方は是非、ご覧になって頂ければと思います。
アーカイブはこれです。
その一
その二
たくさんの大切な言葉が発せられましたが、ざっくりした内容を文章に起こしました。
◆小出さん
 他の化石燃料に比べて、ウランは埋蔵量が少ない。では何を持って発電するのかというと高速増殖炉によりプルトリウムを利用するという。しかし、プルトニウムは天然に存在しない。政府は「××までに実用化する、技術を確立」と言い続けたが、長期計画改定の度に伸ばしてきた。1960年からずっと言い続けて、今では2050年まで先延ばしている。10年経って目標を20年先延ばし続けることを続けてきた。永遠に達成できない。このような技術に数兆円の金を投入してきた。実現できないものにこれだけのお金を投入するというのは詐欺ではないか。何故、経産省、保安院、誰も責任をとらないのか。
 また、事故について。防災というものは最悪の危険を予測して、手を打つことが必要だ。しかし、政府がやってきたことは常に過小評価を常に行い、結果多くの被爆を生んでしまった。パニックを回避するために必要なのは正確な情報を出すことだ。
 だれの責任か明確にしないまま被ばく限度を引き上げ、今原発で決死の作業をしている方々、住民の皆さんを危険にさらしている。もし、日本の法律を厳密に適用すれば福島県全域が無人になるのではないのか。
 この結果ほんとうに賠償したら日本国が破産してもまかないきれない事態を生みだしているのではないのか。だから基準を引き上げたのではないのか。
 最後にガンジーの言葉。
1.理念なき政治
2.労働なき冨
3.良心なきかいらく 
4.人格なきちしき
5.道徳なき商業
6.人間性なき科学
7.献身なき崇拝
◆後藤さん
 今回の地震で制御棒は入った。それはよかった。しかし、これは運がよかったのだ。過去に、様々な事故があり20年に渡って隠されてきた。うち2件は臨界まで言っていた。この時点で原子力というものは現実的に成立しないのだ。
 更に、冷やす段階。炉心も圧力容器も壊れ、それを必死に今対策している。今でも不安定なままだ。更に放射能の閉じ込めは出来ていない。
 地震、津波、機器の故障、ヒューマンエラーそれらが重なり今回の過酷事故になった。
 炉心融解し、隔壁を溶かし、地下のコンクリートを溶かしてどこまでも溶けて行った場合、最悪の事態が起きる。それがす水蒸気爆発だ。
 今回も、この水蒸気爆発まではまだ行っていない。でも、行ったかもしれないんです。ここが重要。
 原子力というものは他の分野でもそうですが、非常に技術が細分化している。そうすると全体が把握できない。原発設計に関して、このように全体を俯瞰し危機感を持って見渡すことが出来るのかという疑問がある。この結果、事故があちこちで起きてる。
そして、高速増殖炉モンジュでも、制御棒を取り出す時に事故が起こった。しかし、それだけなら一週間で治せる。しかし、ナトリウム配管が壊れなにも出来なくなった。これは技術ではない。
 今回の事故でも炉心融解しているが、圧力容器の中にあるのか、格納容器の中にあるのか、その全てがわからず、とりあえず手を打ってる。このような状態なのだ。
 ベントといことに関しても、意味がわかっていたのか。圧力容器の内圧が上がって爆発しそうだからベントするという。ベントということは放射性物質をまき散らすことなんです。そのことをどれだけの皆さんが認識していたか。
 更に安全ということを考えると福島原発の事故は地震と津波が直接の原因でした。その上に機器の故障、ヒューマンエラーがあったと思う。今後、この対策として津波、地震対策をして安全になるか。それはならない。落雷でも、なんでも、イロンナ事が複合的に集中的に重なればこのような事故が起きる可能性がある。このようなシビアアクシデントを「起きない」としてきたことが問題なのだ。
 技術というものはすべて使っていいものではない。最悪の事故を想定し、その技術はそれを起こさないか、起きたらどの程度の影響があるのか。その検証なしに技術は使っては行けないのだ。原発にそれが出来るか。出来ないのだ。だから原発からは脱却しなければいけない。
◆石橋さん
 今回の事故は津波の前に、地震自体でかなり深刻な事故になっている可能性がある。
 津波対策だけで十分だという風潮が出てきているように思われるが、ここを検証する必要がある。
 原子力安全保安院が全国の原発に津波対策をするようにと通達を行った。それによって、対策が動いていて、これにより安全性が上がったということが言われているが、津波対策だけをしればよいわけではない。地震対策基準を見なおす必要がある。
 更に、原子炉立地指針にも違反している。これは原子力委員会が決定した安全の根幹の部分の指針だ。には原則的立地条件は「万一の事故に備え、大きな事故の誘因が将来においてもないこと、災害を拡大する要因がないこと」と書かれている。
 この条件に従えば、大津波をかぶるような立地で原発を運転することは違反なのだ。これは普通に考えてもそうだ。
 たかが発電所なんです。遭難した漁船を救うための巡視船はどんな荒波を乗り越えて行くことを考えなければならないが、たかが発電するためのものを何故、このような危険な立地に置くのか。
 更に原子力保安院、原子力安全委員は原発の擁護機関になっている。柏崎の原発の事故の時も何人もの学者から活断層の指摘があったが、これを無視した。これは原発耐震偽装ともいえることだ。
この点を指摘する文書を書くと、私にではなく、出版した毎日新聞社に対し、原子力安全委員会から書き直せをいう通達があった。そのようなことが我々学者には起こっている。このような事態は研究者の倫理にも関係するが、学者たちが加担せざる負えないような状態に追い込まれている事態がある。
 また、日本列島は世界中でももっとも原発立地に向かない地域なのです。日本の領海等も含めた面積は全地球の0.3%にすぎないが、ここに10%の活断層が集中しているのです。もし、フランス人やドイツ人が日本に済んでいたら、彼らは絶対にこんなところに原発は作らないのです。地震列島にある原発は制御された安全ではダメなのです(自然現象は制御できないので)。本質的な安全が必要なのです(作らない)。
 原発というのは本質的に世界中で問題を抱えている。しかし、現実的には日本の原発は更に危ないのです。日本の原発は全て地震がセットでついてくるのです。
 浜岡原発は廃止しなければいけないのです。津波対策だけで再度稼働させてはいけないのです。また、浜岡以外の原発は大丈夫と言われていますが、それもおかしいのです。それらについて閉鎖して行くことが必要です。しかし、しばらくの間、我々は原発につき合わなくてはならないし、止めてもすぐに安全になるわけではない。そのためにも安全基準、災害法を見直す必要がある。
◆孫さん
10年後には今の原発依存度から半分にはして行かなければ行かないだろう。老朽化した原発から順次止めて行くのだから。その場合、代替エネルギーは自然エネルギーしかないだろう。CO2を増やすことも出来ないのだから。
そのためにも今国会で自然エネルギーの全量買い取り(全住宅も)を決めて頂く必要がある。また、送電網への接続義務も但し書きばかりにせず必要。ドイツをはじめヨーロッパで例えば太陽光発電が普及したのは、この高価格帯での全量買い取りがあったからだ。
電田プロジェクトの提唱。
休耕田、耕作放棄地が50万ヘクタール以上ある。ここに太陽光発電を設置すると50GW分のピーク発電能力が試算出来る(2割稼働)。これは原発50基分なのです。農地法をきちんとこの国難の時期として解釈すれば可能なのではないか。これが国の仕事ではないか。
あくまで、これは一時的、仮置きのものであります。使う時には移動させればいい。
このような施策、屋根の太陽光、風、地熱、を行うと150GW近い電力を得ることが出来る。このような方法と覚悟があれば出来るのです。これは全体の電力発電量の20%に及ぶのです。
子ども達に安全な未来を。
【この後、質疑応答での印象に残った回答】
小出さん:広島型原発の1,000発、2,000発の放射性物質が原発内にはあるが、その10%が漏れている。水蒸気爆発が起こった場合は、そのほとんどが拡散する。
石橋さん:浜岡以外のリスク調査は行われているかという質問に対し、行われていない。現時点では浜岡以外は安全ということになっている。第三者機関での評価が必要。
孫さん:電気の蓄積ということに対して、大規模な蓄積ではなく一般家庭等での小規模な蓄電という形を取り、自然エネルギーの不安定性をこれと、安定した発電方法(火力等)で保管し、スマートグリッドによって送電をコントロールして行くということが大切。
小出さん:国会に事故調をおくということに対して(※)、今すべきことは住民の方々、原発内で「被爆」しながら必死に対応している方々の安全のために、事故の収束のために全力を尽くすべき時期ではないか。福島の原発派東電の給電範囲外に置いてある。電力の一大消費地には絶対に置かず、過疎地に押しつけてきた。このような不正をどうして、今日まで見逃してきたのか。やるならば、ここからやるべきだ。
※印象では野党が現政権の対応を責めるためにというニュアンスが強かった質問。
後藤さん:今の原発のリスク対策を早期にやる必要がある。その時に条件がある。今までなぜ安全が保てなかったか。それは利害だ。利害がからんではダメなのです。安全性の議論をする時には我々技術者も、みなさんも全て、利害に関係ない人が議論しなければバイアスがかかってしまうのです。
また、人材については現場の経験者、設計の経験者が必要。その上で利害のない人。肩書きで選ぶのは絶対にやめた方がいい。中身が重要なのだ。
石橋さん:明日、若狭湾で地震が起きるかもしれない。日本全国でいつ、巨大地震が起こるかもしれない。そのためにも福島の原発で何が起こったかということを調べることは必要である。それは今回の事故だけではなく、そこに行きついた原子力行政全体を見直す必要がある。
事故調では、日本の人を採用して欲しい。ここに出ている小出さんや後藤さんや、先程紹介した方。日本のマスコミでは一切取り上げられないが、能力も技術もある方がたくさんいる。その方々を採用して欲しい。
孫さん:省エネに対して、電気は貯めておけないのでピーク電力をどうするかが胆。そのためには、電力料金の一律の値上げとかではなく、ピークシフトを念頭に入れた設計が必要。真夏と真冬の昼間がピークなんです。そこは事業者が使っているのです。
ここの電力料金を普通の10倍とかにすると、電力消費が平準化される。それに合わせて生産方法をコントロールできる。そう行ったことが必要ではないか。単純一律値上げは愚策。
一般家庭についても、昼間と夜の電力料金を一律にする必要がある。そのためにはスマートメーターを取り付ければよいだけ。これが一番効果的な省エネではないか。
小出さん:原発の情報公開の状況に対して、原発における裁判を起こした時、国からの情報はほとんど企業秘密で出てこない。福島の事故でも、放射性物質の測定の仕事で3月15日の東京の空の測定を行った。これはかなり高いものだった。チェルノブイリの時に東京で測った時より何百倍も。しかし、行政はそれをなかなか発表しなかった。自分はセミナーでそのデータを使おうとしたら、「そんなデータを公表したらパニックを起こすから公表しない方がいい」と上から言われた。
そんな思いをした同僚は何人もいる。行政ないでは尚更厳しく情報統制をしているのだろう。
パニックを抑える唯一の道は情報を常に公開して「政府は信用できる」という状態を作ることだ。
後藤さん:原発の情報公開の状況に対して、原子力の安全に関わるところで情報を公開しないということはあり得ない。しかし、現実には伏字だらけ。これは「全面的に我々を信用しろ」ということだが、実際には安全対策は打たれていなかった。また、シビアアクシデント(過酷事故)は日本では存在しないということになっていた。だから、そのような研究をやる時には、その言葉を使えないんです。
石橋さん:原発の安全性に対して、浜岡原子力発電所では隆起する可能性がある。その場合の隆起とは全てが均一に隆起するわけではないのです。大きな隆起がおきたらでこぼこに隆起する可能性がある。そうなった時それぞれの機器をつないでいる部分が壊れる可能性があるし、防波堤も壊れる可能性もあるのです。今の津波対策で大丈夫だとは地震学者としてはいえない。浜岡原発は地雷原の上でカーニバルをやっているようなものだ。
小出さん:自分は収束して欲しいと願っているが、そして現場では「被爆」しながら決死の作業をして頂いているが、決して状況は好転していない。あの九万トンもの汚染水をどうするのか。循環冷却をした方がよいと思っていたが、核の用容器まで壊れている状況で本当にそれがいいのか。今こそ、技術者が集まり、再設計し直すべきだ。
後藤さん:ベントするタイミングが遅れたとかそんなことが話されているが、それは事故の原因ではない。プロセスなのです。イロンナ要素が重なってこの事態になっているのです。
小出さん:福島の事故は福島の現場がどうすれば一番わかっていた。停電して真っ暗の中で、苦闘していた。その時に東電本社や官邸が。。。現場を支える体制を作る必要がある。
孫さん:ベストミックスがキーワード。それぞれの地域にあった発電方法を分散型でスマートグリッドでつないでいくような。
政務官より。
安全神話があったという事実を認め、0ベースで検討して行かなければならない。孫さんのように理想を掲げ進んでいくことも大切かもしれない。
参議院議員さん?
三役に正確な情報が上がってこない。その原因は原子力村の存在。
小出さん:15日の東京の被ばく量は内部被ばくで考えれば、1時間外にいただけで20マイクロシーベルトに達している。体内被曝が一番怖いのに、何故それを発表しないのか。
孫さん:政府が発表している放射線数値はガンマ線のみ。ベータ線、アルファ線等トータルの線量をなんで発表しないのか。ちなみに線量計が足りないと行っているのにそれが500台、税関で止まっているというのはなぜか。
政務官より
組織の見直しは時期尚早。
浜岡に対して、耐震対策はきちんとやられてきて、法令基準は満たしている。更に今回の事故を踏まえ防潮堤の設置を行って行く。それが出来れば地元の了解を得られれば再開は可能。
(今までの議論を聞いていたのか?)
参議院さん
今までの議論から、根本的に見直す必要がある。
孫さん
イロンナところで発電する。独立系、個人が発電してそれをグリッドにつないでいく。これは実現可能なもの。安心、安全な分散型電力社会。
(お、これを言ってくれた~)
参議院
今回のこの議論を政府に提出し、回答をもらうべきではないか。
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4 thoughts on “「参議院行政監視 委員会」 (原発事故と行政監視システムの在り方に関する件)のざっくり内容

  1. SECRET: 0
    PASS:
    とてもわかりやすかったです。。
    ありがとう。
    危惧感を持ってきちんと考えている人は
    たくさんいるのに、政府の動きがあまりに歯がゆく悲しい思いが常にあります。。
    ホントにこの国はどうなってしまうのかと。。
    孫さんのつぶやきはいつも前向きで、とても心強さを感じますね。
    少しでも出来ること、応援したくなります。。
    私も後でゆっくり見させてもらいます。。

  2. SECRET: 0
    PASS:
    私の知識不足でわからない部分もありましたが、わかる部分もあり、ためになりました
    北海道の泊原発も怪しいようなニュースを見ました
    この地震で原発が日本の色々なところにあることを知りました
    チェルノブイリ事故が他人事だったのに今はチェルノブイリよりもやばい状態じゃないでしょうか…
    菅総理は信用できないけどなんとかよい方向に向かうことを願います

  3. SECRET: 0
    PASS:
    >雪ん子さん
    時間があったら是非。
    知れば知るほど原発というものにはイロンナ利害や、意見があると思います。それに歴史も。
    それでも、ぼくらは安心して日々を生活したいし、そのためにはホントに少しでも出来ることを探すことなんだろうなって思います。

  4. SECRET: 0
    PASS:
    >てんちゃさん
    本当に。チェルノブイリと同じようなことがこんな身近で起こっているのですもんね。
    どうにかして、安心して生活できるエネルギーをって思います。何か一つでも、少しでもそのために出来ることがあればいいですよね。

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